一人薬剤師が”きつい”→10のスキルアップで解決【実証済み】

こんにちは、管理薬剤師ユタカです。

この記事は、

今、一人薬剤師をしています。

なんでも、一人でこなさないといけないから時間に追われて大変。

昼間に来る”卸しやMR”の対応で、ゆっくり休憩できない。

おまけに、ヘルプが来ないから有給休暇も使えない。

一人薬剤師がこんなにつらいとは。。。

もう少し頑張って続けるべきか、やめた方がいいのか迷っています。

こういう薬剤師に向けて書いていきます。

なかなか経験できない”一人薬剤師”を1年間、経験すると、次のようなメリットがあります。

  • 短期間で薬局業務全般のスキルが身につく
    (一人薬剤師が未経験の薬剤師と比べると、爆速でスキルがアップします)
  • 「一人薬剤師経験あり」という経歴は、どの薬局からも優遇される

 

この記事では、なかなか経験することができない”一人薬剤師”を続けるための方法を解説していますが、

「事務スタッフが協力的でない店舗(ピッキングをしてくれない等)」は、一人薬剤師として続けていくことは無理です。

もし、事務スタッフが協力的でない店舗であれば、

  • 事務スタッフに協力してもらう
  • ピッキングをしてくれる事務スタッフを配属してもらう
  • 自分が異動か転職をする

のどれかの対応をすべきです。

逆に、事務スタッフが協力的であれば、スキルアップをすることで一人薬剤師を満喫することができます。

 

この記事を書いている私は、これまでに3店舗で一人薬剤師をした経験があります。

私の場合は、事務スタッフが協力的だったので、続けていくことができました。

だけど、はじめての一人薬剤師では、本当に辛くて、

  • なんでも一人でこなさないといけない
    → 休むヒマがなく、一日中忙しい
  • 他店からのヘルプがないと休めない
    → 有給が簡単にとれない
  • 調剤・監査・服薬指導を自分一人でする
    → 薬を間違っていないか心配
  • 一包化や剤数が多い処方は、調剤に時間がかかりやすい
    → 患者さんの待ち時間が気になる
  • 外来が混んでいるときに、薬の相談に来る患者さんがいる
    → 一人で外来患者にも相談患者にも対応しないといけない。
  • 話しの長い患者さんの対応
    → 話を早く終わらせないと次の患者さんの対応ができない
  • 処方箋枚数が少なめだと、社長やマネージャー等の経営者からは「一人で気楽そう」だと言われる 
    → 大変さを会社に理解してもらえない

こんな日が毎日続いた結果、肉体的にも精神的にもヘトヘトになりました。

いつまでこんな状態が続くのだろうか。。。

正直、”やめるべきか?”、”続けるべきか?”を真剣に悩んでいました。

だけど、やめる勇気もなく、仕方なく一人薬剤師を続けていました。

そして、半年くらい、一人薬剤師を続けていると、最初のころよりも忙しさになれてきました。

さらに、半年間続けていると、”一人薬剤師のコツ”のようなものが分かってきました。

「一人薬剤師って案外、気楽じゃないの!?」という余裕も出てきました。

一人薬剤師のコツをつかんで分かったことは、

一人薬剤師って、人間関係に悩まされないから、めっちゃ気楽。
最初はめちゃくちゃ辛かったけど、半年以上、続けてみてよかった。
(やめる勇気がなかった自分に感謝!)

ということです。

今、「一人薬剤師がめちゃくちゃ辛いよ~!」という薬剤師のために、一人薬剤師を難なく続けるためのスキルアップの方法を解説します

この記事を読むのに10分程度かかりますが、「一人薬剤師がつらい」という現状を打開できるように、当時の自分がやってきたスキルアップの方法を記事にまとめました。

よろしければ、参考にしてみてください。

ちなみに転職で、履歴書の自己PRに「一人薬剤師の経験あり」と書けたら、『薬剤師として一人前』と評価してもらえるので、有利ですよ。

一人薬剤師のスキルアップ法

一人薬剤師のスキルを上げるうえで、絶対に無視してはいけない大原則があります。

それは、「スピード」よりも「正確性」を最優先させることです。

患者さんを待たせていても、「スピードよりも正確性」を優先する

待合室に、患者さんがたくさん待っていると、めっちゃ焦りませんか?

一人だけでこれだけの患者さんをさばかないといけないので、焦るのも当然だと思います。

でも、どれだけ焦っていても、決められた”調剤・監査の手順は必ず守る”ようにしましょう。

なぜなら、

焦って調剤・監査をする

早く薬をお渡しできる

だけど、間違った薬を渡す

あとで、薬を交換しに患者さんの自宅へ行く

すると、とんでもない時間がかかってしまう

必ず、正確性>>>スピード です。

急いでいても、患者さんからの『薬まだなの~?』という視線をヒシヒシと感じても、監査の手順は必ず守りましょう。

以下に、スピードを重視しつつ、正確に調剤・監査をする方法について説明します。

自分がおかしやすいミスの原因は、徹底的に排除する

「すでに過誤対策はやっているよ」って思われるかもしれませんね。

過誤対策のための注意喚起は、「徹底的にやること」が重要です。

「徹底的にミスを排除するかどうか」が、「監査ミスをするかしないか」の分かれ道になるほど重要なことです。

するべきことは、

  • 自分がやってしまったことのある調剤・監査ミス
  • この先、やってしまいそうな調剤・監査ミス

徹底的に洗い出し、排除します。

例えば(私の場合なら)、

  • 名前が似ている薬
    (過誤の例:セフカペンピボキシル錠とセフジトレンピボキシル錠の間違い)
    →監査台に間違いやすい薬のリストを貼っておく
  • 年齢によって用量が異なる薬
    (過誤の例:2歳の子どもにツロブテロールテープ1mg(3~8歳)を渡した)
    →これも、年齢・用量のリストを貼っておく
  • 規格違い
    (過誤の例:リリカカプセル25mg処方のところ、リリカカプセル75mgを渡した)
    →薬タナに「mg注意」のフダを目立つように貼っておく。
  • 先発品とジェネリック品の渡し間違い
    →監査手順の見直し
    (先発品かジェネリック品かのチェックを監査の工程に入れる
  • 違う薬袋に薬を入れてしまう
    →これも、監査手順の見直し
    (薬袋に上に薬を置く ⇒ 薬袋の印字と薬を確認する ⇒ 薬袋に薬を入れる)

人によって、監査ミスの傾向が違うため、自分が間違いやすいミスを徹底的に排除します。

対策のポイントは、「気をつけよう」という抽象的なことではなく、

  • 具体的な行動を決める
    (例:監査手順に先発かジェネリックかの確認手順を入れる)
  • ミスのしようがない状態にする
    (例:「これでもか!」と目立つくらい、薬のタナに”注意喚起のリスト”を貼る)

ことです。

「注意喚起リスト」がないと、監査のときに「併用禁忌、腎機能と投与量、年齢など、あれもこれも確認しとかないといけない」という頭の中がゴチャゴチャの状態になってしまいます。

頭の中がゴチャゴチャ=過誤になりやすい

しかし、「注意喚起リスト」があると、「確認すべきは注意喚起リストを見るだけ」になるので、頭のなかがスッキリした状態で監査ができます。

頭の中がスッキリ=過誤になりにくい

注意喚起リストやシールを作る時間がないときの対処法

「一人薬剤師で1日中忙しいのに、注意喚起リストを作る時間なんてないよ」と思われるかもしれませんね。

一気に全部を作り上げなくてもいいです。

毎日、5~10分の時間さえあれば、1ヵ月もかかりません。

例えば、注意喚起リストは、10分もあれば、5薬品分くらい作れます。

”1日10分で5薬品”なら、6日もあれば、30品目分作れますね。

10分という時間は、

  • 朝出勤後の10分間(朝イチの患者さんが来局する前)
  • 帰る前の10分

なら簡単に作れるのではないでしょうか。

一人で判断できるようになる

問題が起こったときに、判断できるのは自分一人だけです。

判断するときに、私がいつも心掛けていることは、

  • そう判断した理由を説明できるか

ということです。

 

最初は、自分の判断が正しいのかどうかが分からず、悩むことがあると思います。

しかし、仮に自分の判断が間違っていたとしても大丈夫です。

なぜなら、次は正しい判断をすればいいから。

もちろん、
「前立腺肥大で尿閉のある患者さんにPL顆粒を調剤してしまったら、すぐに対処する必要があります」
が、患者さんの健康被害のような”重大な間違い”でなければ、次に正しい判断をすればいいだけのことです。

いきなり最初から完璧な判断なんてできませんし、正しい判断は1つとは限りません。

10人いれば10通り以上の判断があります。

何度も判断を繰り返していけば、”あなたなりの判断力”がついてきます。

 


一人薬剤師の忙しさを軽減するためには、これらのミス対策に加えて、「調剤→監査→服薬指導」の流れを効率よくする必要があります。

そのためには、調剤補助をしてくれる事務スタッフの協力が欠かせません。

次は、事務スタッフを活用する方法について説明します。

事務スタッフを活用する方法

事務スタッフを活用することで、監査ミスをなくしつつ、「調剤→監査→服薬指導」をスピーディーに終わらせることができるのです。

「事務スタッフの協力があるから、一人薬剤師を続けられる」と言えるくらい、事務スタッフの協力は重要です。

私が一人薬剤師だったときも、事務スタッフの協力があったからこそ続けることができたと思います。

事務スタッフ活用のポイント:具体的に指示する、責任は薬剤師がとる

調剤・監査の流れ

まずは、「事務スタッフをどう活用するのか?」を説明します。

  • 事務スタッフ:調剤準備(ピッキングなど)
  • 薬剤師:監査と投薬

という流れを作ります。

図で説明した方が分かりやすいですね

9:00 9:10 9:20 9:30
患者A

事務
ピッキング

薬剤師
監査→服薬指導
患者B 事務
ピッキング
薬剤師
監査→服薬指導
患者C
(散薬)
事務
散薬を出しておく
薬剤師
散薬調剤→監査→服薬指導

患者Bについて説明すると、

薬剤師が患者Aの監査・服薬指導をしている間に、事務スタッフには、患者Bのピッキングをしてもらう。

すると、患者Aの服薬指導が終われば、すぐに患者Bの監査をはじめることができます。

ポイントは、

薬剤師は、薬剤師だけが出来る業務(監査・服薬指導・一包化作成など)に専念できるようにすること。

です。

事務スタッフに動いてもらうためのコツは、とにかく具体的に指示することです。

事務スタッフへの具体的な指示

薬を触ったことがない事務スタッフは、薬局とは無関係の一般人と同じと考えた方がいいです。

そのため、調剤補助のやり方はとにかく懇切丁寧に、具体的に指示を出します。

例えば、

  • 事務スタッフにしてもらうことは、
    • 錠剤・カプセル剤・”包装された粉薬”のピッキング
    • 散薬・水薬の調剤準備(処方箋に書かれた粉薬や水薬の瓶を出しておく
    • ピッキングした薬を薬袋の上にのせておく(例:朝食後の薬袋の上に、朝食後の薬を置いておく)
    • 分包する薬があれば、すぐに薬剤師に声掛けをしてもらう
  • ピッキングのやり方
    • 必ず、薬品名・剤型・規格を見る
    • 期限が古い薬から先に使う
    • 薬の箱をあけたら、必ずLotと期限を切り取る
    • あまり小さい輪ゴムで固く止めない(患者さんが薬を取り出しにくいため)
  • いつ・どのタイミングで、何をすればいいか
    • 待合の患者さんを早く減らすことを第一優先にする
      →調剤に時間がかかる患者さんは、後回しにすることもある
    • 半錠や一包化など分包機を使う処方があれば、すぐに薬剤師に声をかける 
       →分包機は時間がかかるため

というくらい、具体的な指示をします。

 

最初は、その都度その都度、指示出しをしていかないといけないので、大変かもしれません。

事務スタッフが全体の流れを理解して、自分で動いてくれるようになれば、楽になってきます。

ピッキングを拒否する事務スタッフ→責任は薬剤師がとる

事務スタッフの中には、あまり薬を触りたがらない人もいます。

いつも薬を扱っている薬剤師からすると、「薬を触ることに、なんでそんなに抵抗があるの?」と思ってしまうかもしれません。

私が一人薬剤師をしていた店舗でも、薬を触りたがらない事務スタッフがいました。

その事務スタッフに、「どうして薬を触りたくないの?」と理由を聞いたことがあります。

返答は、

自分が触っている薬が、何の薬なのか分からない。
もし、自分が触った薬のせいで、患者さんに健康被害が出てしまっても、責任がとれない

という恐怖があるようです。

薬剤師は、薬のことが分かるので、

例えば「この患者さんなら、ロキソニン錠を1回2錠飲んでしまっても、たいした問題はないだろう」と分かります。

だけど、事務スタッフは、

「ロキソニン錠を2錠も飲んでしまったら、どうなるんだろう? 胃に悪い薬だって言ってたし、胃に穴があいたらどうしよう!!!」って思ってしまうのです。

でも、事務スタッフに薬を触ってもらう行為は、調剤ではなくて調剤補助。

調剤補助と調剤の違いは、

  • 調剤補助:薬を取りそろえるだけ →事務スタッフ
  • 調剤  :薬を取りそろえる + 責任をとる →薬剤師

調剤補助をする事務スタッフは、調剤の責任を取る必要がないのです。

そのため、”薬を触りたがらない事務スタッフ”には、

薬剤師がきちんと薬を確認して最終責任をとるので、事務スタッフには何も責任がない」ことを説明しましょう。

私は、いつも事務スタッフに「最終責任は薬剤師がとるから、安心してピッキングしてくださいね」と説明をしています。

ちなみに、”薬を触りたがらない事務スタッフ”ほど、慎重で、ミスのない調剤補助をしてくれます。

ピッキングミスは、”指摘する”より、”指し示す”ようにする

もし、ピッキングミスがあった場合は、”指摘・指導する”というよりも、『こういうミスがあったよ』と”指し示す”ようにしています。

事務スタッフからしても、「これ違っていたから注意して」と”指摘される”よりも、『これ違っているよ』と”指し示される”方が、ミスをしたことを受け入れ、”次から間違わないようにしよう”と考えてくれます。

つまり、今後、間違わないように自己成長してくれます。

「薬剤師1名+事務スタッフ1~2名だけ」という少人数の店舗だからこそ、ほんのちょっとした、”言葉”や”言い方”の違いで、雰囲気がギクシャクしてしまうことがあるのです。

「薬剤師と事務スタッフの仲が悪くて、最悪の雰囲気」の一人薬剤師の店舗にヘルプに行ったことがありますが、

「この店舗には、二度と行きたくない」と思うほど、ギスギスとした最悪な雰囲気でした。

一人薬剤師の店舗は、”薬剤師1人”と”少しの事務スタッフ”という環境なので、人間関係がこじれると最悪な雰囲気の店舗になります。

店舗の人間関係を良くするのも管理薬剤師の大切な役割です。

事務スタッフに調剤補助をお願いするコツ|低い階段を上らせる

今まで薬をさわったことのない事務スタッフにいきなり「錠剤のピッキングをしてください」と言うと、

「えっ? 錠剤なんか触るのはコワいです」と拒否されるかもしれません。

拒否される原因は、ピッキングをしたことのない事務スタッフにとって、ピッキングはハードルが高すぎるためです。

「山登りをしたことがない人に、いきなり富士山への登山を誘う」ようなものです。

薬剤師にとってみれば簡単なことでも、事務スタッフにとってみれば、めちゃめちゃハードルが高いことなのです。

そのため、ハードルを思いっきり下げて、

先ずは、

  1. 薬剤師がピッキングした薬を事務スタッフに確認してもらう
  2. ピッキングしやすい外用薬からしてもらう
  3. 徐々に、ピッキングする薬の種類を増やしていく

こういう方法であれば、少しずつ着実に成長してくれます。

自分で調剤した薬を自分で監査するためのポイント

一人薬剤師では、自分が調剤した薬を自分で監査・服薬指導することが多々あります。

自分の調剤ミスは、自分では間違いに気づきにくいものですが、これにもポイントがあります。

自分の調剤をチェックするポイントは、

    • 事務スタッフにチェックもらう
    • いったん違う作業をしてから監査する

ことです。

自分の調剤を事務スタッフにチェックしてもらう

どれだけ外来が混んでいて忙しくても、自分で調剤をした薬は、必ず事務スタッフにチェックしてもらうようにします。

事務スタッフにチェックしてもらうとはいえ、最終責任をとるのは、薬剤師です。

薬剤師の仕事は、1つでも間違いがあっては絶対にダメな仕事です。

「外来が混んでいて急いでいるから」という理由で、自分が調剤した薬を他の人(事務スタッフ)のチェックなしに、服薬指導をするのは、危険すぎます。

なので、必ず、事務スタッフにチェックしてもらいます。

チェックしてもらうポイントは、

      • ピッキングした”薬の種類””数”の確認(処方箋をもとに)
      • 散薬、水薬は、”瓶に書かれた薬品名””処方箋”で確認
      • 一包化は、空の”PTPシート”処方箋で確認(可能なら、一包化の中身も確認)

必ず処方箋をもとにチェックしてもらうのがポイント

このように、単に「見ておいて」ではなくて、”何を””どうやって”確認するのかという「具体的な作業」を説明しておきます。

いったん違う作業をしてから監査をする

「自分の調剤は、必ず事務スタッフにチェックしてもらう」とはいえ、事務スタッフが手を離せないときもあります。

「事務スタッフが患者さんと話しているから」とはいえ、事務スタッフの手が空くまで待っていたら、次の患者さんの服薬指導にはなかなか行けないですよね。

そんなときは、やむを得ず、自分でチェックするしかありません。
(上で言っていることと矛盾するようですが、「事務スタッフなどの違う人にチェックしてもらうのが基本」と考えます)

だけど、自分の調剤ミスは、自分では気づきにくいものです。

が、自分が調剤した薬を自分でチェックするのには、コツがあるのです。

それは、

「調剤→違う作業→監査」という形で、”違う作業”を間に挟むと、自分の調剤の間違いに気づきやすいです。

違う作業というのは、数秒くらいで終わるような作業レベルの仕事で、

      • ホッチキスの芯を入れる
      • チラシを2つに折る
      • するべき作業がなければ、”背伸び”や”首をくいっと傾ける”

たったこれだけの作業で、頭の中をリセットしてから監査をすることができます。

私は、何度かこの方法に助けられました。

薬歴は、ポイントだけを書くことで時間短縮

最後まで残してしまいがちな仕事が”薬歴”という薬剤師は多いのではないでしょうか。

薬歴は記載時間を短縮するために、必要なことだけ箇条書きで書くのがコツです。

このコツだけをおさえておけば、患者さんと長い時間、話した場合でも、「薬歴は、ほんの2~3行だけで、30秒くらいで書き終わる」、なんてことも可能になります。

薬歴記載のコツをおさえて、サクサク書くためには、

    • 服薬指導の直後に、患者さんと話したことを簡単にメモしておく
      →薬歴を書くときに、そのメモを見ればすぐに書けるように。
    • メモは、箇条書きでまとめる
    • おきまりの記載は、
      • 電子薬歴なら、”テンプレート”や”単語の登録”に登録しておく
        (例:メチコ→(変換)→メチコバールの継続服用により、しびれ、痛みが軽減されていることを確認)
      • 手書き薬歴なら、おきまりの文言の印鑑を作っておく

私は、以上の方法で、サクサクっと薬歴を終わらせています。

服薬指導が終わったら、「すぐに次の患者さんの監査をしなければ」と思い、”服薬指導の直後にメモ”をすることに抵抗があるかもしれません。

だけど、メモをするのに10秒もかかりません。

薬歴を早く書き終わらせるのに、”服薬指導の直後にメモをすること”は効果絶大です。

門前病院の医師(Dr)とのコミュニケーションをとる

これは、クリニックや個人病院といった門前の医師が一人の話しです。

なぜ、Drとのコミュニケーションを取る必要があるの?
と思われるかもしれませんね。

Drとコミュニケーションを取る理由は、

    • Drの考えや処方意図が分かる。
      1. 患者さんに処方意図を説明できる(「〇〇Drの治療方針は、△△△だから、この薬が出されているのです」)
      2. 患者さんに薬を服用する理由を納得してもらえる。
      3. ”Drの処方意図を説明する方”が説得力があるため、服薬指導の時間が大幅に短縮される
  • 「経過措置終了の薬があるため、処方変更してほしい」、「トレーシングレポートで患者さんの情報提供をしたい」といったことで、すぐにDrに相談に行ける。
    →これができれば、めちゃめちゃ仕事がはかどります。
  • ミスや過誤があったときに、Drと大きなトラブルになりにくい

Drとある程度のコミュニケーションがとれていると、薬局と病院と一緒になって患者さんを治療しているという実感がでてきます。

さらに、治療方針や処方意図が分かってくるため、患者さんにも分かりやすい服薬指導ができます。

コミュニケーションが取れれば、Drによっては、”不動在庫の薬を優先的に使ってくれる”こともあります。

Drとコミュニケーションをとるための方法は、

      • Drに報告する用事を作る
         例えば、『今度発売される新薬を採用します』と言って、その薬の「適応症・用法用量・副作用情報・併用禁忌薬」のリストを作って渡す。
      • 電話やメールではなくて、必ずDrと面会をする。
      • 必ず面会前にアポイントを取る。(面会日時は、Drに決めてもらう
         (事前に、MRに「Drが会いやすい曜日・時間帯を聞いておくと、アポイントの都合をつけやすいです)
      • Drに伝える内容は、事前に箇条書きでまとめておく。
        (Drは基本は忙しいので、面会は手短に済ませるように準備しておきましょう)

私は、薬局に転職する前の”医薬品開発モニター”の頃に、Drによく面会をしていました。

そのときに使っていた方法ですが、めちゃくちゃおススメです。

1日中忙しくても、休憩時間は必ず作ろう

一人薬剤師は、なんでも自分一人でこなさないといけないので、1日中、休むヒマもなく大変です。

だからこそ、15分でもゆっくりと自分時間(休憩時間)を作りましょう。

なぜなら、

  • 休憩なしのパターン
    仕事が忙しくて目が回る

    休む間もなく仕事を片付ける

    「残った仕事は明日」と言い残し、とりあえず帰る
  • 休憩ありのパターン
    仕事が忙しくて目が回る

    目の前の仕事をこなす

    疲れたから15分休憩

    休憩して頭が冴える

    仕事がサクサクと効率よく片付く

    仕事がはかどったので、気持ちよく帰れる

私は自称マジメな性格で、目の前の仕事が片付いていないと休めなかったのですが、やってもやっても仕事が終わらず、精神的にも身体的にも疲れ切っていました。

そして、「休んだ方が効率良くないか?」と思い、15分間だけ休憩時間を作ってみました。
(「効率良くするため」というのは”口実”で、本当は「休みたかった」だけですが、、、)

すると、体がとても楽になり、頭が冴えて、めっちゃ効率よく仕事がこなせるようになったのです。

たった15分間でも、休憩するのとしないのとでは”雲泥の差”です。


以上が、一人薬剤師としてのスキルを上げる方法です。

ここまで読んで、自分がいくらスキルを上げても、「他店からのヘルプは、あきらめるしかないのかな?」と思いますか?

実は、他店からヘルプに来てもらう方法もあるのです。

自分が休みたいときなどは、他店舗からのヘルプが必要ですよね。

次に、他店からヘルプに来てもらうための方法を説明します。

他店からヘルプに来てもらうための方法

他店舗からヘルプに来てもらうためには、シフト管理をしているエリアマネージャーなどにお願いすることになります。

しかし、「薬剤師不足」だという理由で、なかなかヘルプに来てもらえないことも多々あります。

ヘルプに来てもらえないために、”平日が休めない”というのが、一人薬剤師のつらいところですね。

私はヘルプを依頼して断られていた度に、「ほんまに、ヘルプに来れる薬剤師がいないのか?」と、いつも思っていました。

実は、ヘルプに来れる薬剤師は存在していたのです。

ヘルプに来れない理由は、薬剤師不足ではなくて、「一人薬剤師の店舗には、誰もヘルプに来たがらない(来させられない)」ということでした。

「一人薬剤師の店舗へのヘルプを命じられた」薬剤師の立場に立って、考えてみれば分かります。

自分が突然、一人薬剤師の店舗にヘルプに行くように言われたら、

「そんな一人だけの店舗なんて、問題なくできるかな?」と不安になるのが普通ではないでしょうか?

今まで一人薬剤師を経験したことのない薬剤師なら、当然の不安ですよね。

では、一人薬剤師の店舗にヘルプにきてもらうためには、どうすればいいのか?

それは、ヘルプ薬剤師がトラブルなくできるように、店舗内の環境を整備しておくことです。

私が一人薬剤師のときは、なんとしても他店からヘルプに来てもらいたかったので、ヘルプ薬剤師がトラブルなくできるように、徹底的に環境整備をしました。

何がなんでも、有給休暇がほしかったので、必死に環境整備をしていました。

環境整備をした結果、他店舗からヘルプに来てもらうことができました。

どういう環境整備が必要かと言えば、

      • 薬の保管場所リストの整備
      • 採用薬品リスト、ジェネリック医薬品リストの整備
      • 情報共有ノートの活用(ヘルプ薬剤師への申し送りのため)
      • 注意が必要な患者さんが来るのなら、何に注意をするべきかを具体的に記載
      • 何かトラブルがあったときのために、自分の携帯電話を伝えておく

ポイントは、ヘルプに来てくれる薬剤師の立場に立って、「店舗環境や導線(調剤→監査→服薬指導→薬歴記載)を見直す」ことです。

以上の環境整備をした上で、エリアマネージャーなどに「こちらは、いつヘルプに来てもらっても大丈夫なように環境整備しています」と伝えます。

すると、「ヘルプに来れる薬剤師が0ではない」のなら、ヘルプに来てもらいやすくなるのです。

ヘルプに来てくれる薬剤師が見つかれば、何回かは、その薬剤師と一緒に仕事をした方が良いです。

そして、自分がいなくても、一人で仕事ができるようになれば、一人薬剤師としてヘルプをお任せすることができます。

そのやり方の方が、ヘルプに来てくれる薬剤師も安心できますよね。

そして、ヘルプに来てくれる薬剤師にも、一人薬剤師のスキルアップ法を伝授してあげましょう。

スキルアップをしても、毎日ヘトヘト。他店からのヘルプも全くこない場合の対策

一人薬剤師のスキルが上がり、事務スタッフと連携が取れるようになれば、

多少、

 一包化が続いても

 散薬や水薬が続いても

 1処方の剤数が多くても

 患者さんが短時間にたくさん来局されても

なんとか仕事をこなせるようにはなります。

しかし、「1処方の剤数があまりにも多すぎる」、「一包化・粉薬・水薬が多すぎる」など、自分一人では”さばききれない”ケースがあるかもしれません。

その結果、

      • 患者さんから「待たせすぎ」のクレーム
      • あまりにも仕事が多すぎる結果、監査が不十分になり、間違った薬を渡してしまう
      • 服薬指導に時間がかけられず、薬の説明を”事務的に伝えるだけ”で終わらせてしまう
      • 業務多忙で、事務スタッフもヘトヘトになっている

こうなれば、明らかに非常事態です。

エリアマネージャーなどに、非常事態であることを説明して、なんとしてでもヘルプに来てもらう必要があります。

しかし、ヘルプを依頼しても「薬剤師不足なんだから、ヘルプは無理!」と言われる会社もあります。

ヘルプに来てもらわないと、患者さんに、取り返しのつかない健康被害が出てしまうかも知れません。

そして、店舗で起こるあらゆるクレームや問題は、全部、あなたの責任になってしまうのです。

最悪、重大な健康被害が出れば、あなたの薬剤師免許が取り消しになる恐れだってありますよ。

取り返しがつかない状態になってから、自分の身を守りはじめても、すぐに現状を変えることはできません。

だから、取り返しがつかなくなる前に、いつでも環境を変えられるような事前準備をしておくことが大切です。

事前準備というのは、「いざというときに備えて、他に働きやすい薬局はないかを調べておくこと」、つまり、『転職を見据えて、次の薬局を探しておくこと』です。

転職候補の薬局を探すことは、会社に内緒でできることです。

『転職』はしなくても、『探しておくだけ』というのでもOKです。

ちなみに、「一人薬剤師の経験あり」と履歴書に書ければ、転職活動に有利になりますよ。

なぜなら、「一人薬剤師の経験あり」=「一人で薬剤師の業務を任せることができる」ということですから。

「もう一人薬剤師はこりごり」というのなら、転職の面接時に「一人薬剤師ではない店舗を希望」と伝えるだけでOKです。

転職をするかどうかの判断基準は、「一人薬剤師つらい|残るか転職するかの判断基準3ステップ」で解説しています。

まとめ

はじめて、一人薬剤師の店舗で働きはじめると

      • なんでもかんでも自分一人でしないといけない → 自分一人しかいないから
      • 時間がいくらあっても足りない → 自分一人しかいないから

って思いますが、半年も続けていけば慣れてくるもんです。

そして、慣れてくれば”しめたもの”で、「一人薬剤師ってめっちゃ気楽やん!」って思います。

      • 薬剤師同士の人間関係のトラブルは一切なし! → 自分一人しかいないから
      • 店舗ルールは自分の意見100%で決めれる! → 自分一人しかいないから
      • 一人で店舗にいるときに、鼻くそをほじってもバレない(笑) → 自分一人しかいないから

そして、何度もお話ししていますが、

今後、転職活動をするときに、履歴書に「一人薬剤師の経験あり」って書けると、転職にめっちゃ有利になります。

なぜなら、「一人薬剤師の経験あり」=「一人で一通りのことができる、頼もしい薬剤師」ってことですから。

だから、一人薬剤師の経験ができる今こそ、”一人前の一人薬剤師”になれるように、スキルアップをすることをおススメします。

一人薬剤師の店舗で、いろんなスキルアップの術を盗んでいきましょう!