調剤薬局の転職方法
  • 今の薬局が”つらい”から転職したいけど、転職に失敗したくないしなぁ
  • 失敗しない転職方法を教えてください

こういった悩みに答えていきます。

この記事を書いている私は、転職経験が2回(医薬品開発職⇒F薬局、F薬局⇒A薬局)あります。

  • 1回目は「社長が現場を知らない」ブラックF薬局に転職してしまい転職失敗。
  • 2回目は、中規模の薬局で、「社長が現場の思いが分かる」A薬局で働くことができました。

2回目の転職から、5年以上、苦も無く働けており、2回目は転職成功しました。

また、私はこれまでに、多くの薬局店舗でヘルプで働いてきたため、多くの薬剤師と知り合いになりました。

これらの知り合いになった薬剤師(12名くらい)の薬局転職の相談にも乗ってきました。

転職に失敗した薬剤師もいれば、成功した薬剤師もいました。

色んな転職の成功事例や失敗事例を見てきて、転職に”失敗するパターン”と”成功する秘訣”が分かってきました。

転職に”失敗しない方法”と”成功する秘訣”は、「転職先のリアルな情報」を収集することです。

この記事では、転職成功を左右する「転職先の情報収集の方法」について、詳しく説明していきます。

転職先で働いている自分がイメージできない=情報不足です

「この薬局なら問題なく働ける」と考えて転職したものの「あれっ? 思っていた職場と違う!!! こんなはずじゃなかった。。。」という、転職ミスマッチ。

この転職ミスマッチが起こる原因は、「転職先の職場の情報不足」なのです。

つまり、

  • 転職に失敗→転職先の職場の情報収集ができていない
  • 転職に成功→「転職先で働いている自分がイメージできる」くらいの情報を収集している

これにつきます。

では、なぜ、情報不足のまま転職してしまうのか?

それは、

  1. 不足した情報を自分の想像力で補ってしまい
  2. 自分に都合の良い”想像上の職場”を作り上げてしまう

からです。

情報不足であることに気付かないのです。

つまり、「転職に必要な情報は、募集要項の情報だけで十分」だと誤解してしまうのです。

しかし、募集要項の情報は、会社全体の一律の情報です。

店舗ごとのリアルな”現場の情報”ではありません。

実際に、配属店舗で働きやすいかどうかを知るためには、もっとリアルな「店舗の情報」が必要になるのです。

では、

  • 転職に失敗しないために必要なリアルな現場の情報はどういう情報なのか?
  • その情報をどうやって収集するのか?

それについて、解説していきます。

収集すべき”現場の情報”と”情報収集の方法”

「転職先で働いている自分」をイメージするための情報は、配属店舗の詳細な情報。

具体的には、

  • 忙しさの情報
  • 人間関係の情報

です。

忙しさの情報

店舗が忙しいかどうかの情報で、次のような情報です。

  • スタッフ人数(事務〇人、薬剤師〇人)
  • 応需処方の診療科
  • 1日の処方箋枚数
  • 在宅患者や施設(老人ホームなど)の件数
  • 実際の勤務時間(〇:〇〇~〇〇:〇〇)

 

私の経験上、忙しすぎず、働きやすい職場は、

  • 処方の診療科:内科
  • 処方箋枚数:25枚以下/薬剤師1人
    (薬剤師3人なら、処方箋枚数75枚以下)

 

  • 処方の診療科:整形外科・皮膚科・眼科
  • 処方箋枚数:30枚以下/薬剤師1人
    (薬剤師3人なら、処方箋枚数90枚以下)

以上のような職場だと、業務過多にはなりにくいです。

例えば、次のような薬局

  • 処方の診療科:内科
  • 1日の処方箋枚数:70枚
  • 薬剤師:3人

であれば、「処方箋枚数=23枚/薬剤師1人」なので、忙しくなさそうですね。

 

また、在宅や施設を受け入れていれば、

在宅患者2名あたり、薬剤師は”+1~2名”必要

1施設あたり、薬剤師は”+1~2名”必要です。

例えば、次のような薬局

  • 処方の診療科:内科
  • 1日の外来処方箋枚数:70枚
  • 薬剤師:3人
  • 在宅患者:2名
  • 施設(老人ホーム):15名

であれば、「外来処方箋枚数=23枚/薬剤師1人」ですが、在宅や老人ホームを受けているため、薬剤師5人は必要になります。

薬剤師3名だと、かなり多忙ですね。

 

人間関係の情報

  • 店舗スタッフの年齢層や性別
  • スタッフ同士のコミュニケーションが取れているか
  • 薬局全体の雰囲気

例えば、「自分と同じ性別で、同じくらいの年齢層」なら、職場に馴染みやすいかもしれません。
逆に、「自分は女性で、周りが男性ばかり」なら、抵抗がある人もいますよね。

”スタッフ同士のコミュニケーション”や”薬局全体の雰囲気”は、店舗見学のときに、感覚を研ぎ澄まして、肌で感じて確認します。

情報収集方法

募集要項に書かれていない情報を知るには、薬局の内部事情に詳しい転職サイトに確認するのがベストです。

店舗見学で直接、管理薬剤師に聞くという方法もありますが、店舗見学で管理薬剤師と話しをしながら、これらの情報を全部収集するのは、まず無理です。

それに、

  • 残業が多すぎる
  • 薬剤師人数あたりの処方枚数が多すぎる

など転職したくない薬局であることが、事前に分かっていれば、店舗見学に行く必要はないですからね。

そのため、転職サイトを利用しない手はないです。

転職サイトにも色々な種類があって、この転職サイト選びで失敗する薬剤師がいるのですが、

薬局の内部事情に詳しくておススメの転職サイトは、ファルマスタッフと薬剤師転職ドットコムがあります。

ファルマスタッフと薬剤師転職ドットコムをおススメする理由は、専属のコンサルタントが、薬局のリアルな内部事情を調べてくれるからです。

ファルマスタッフ:調剤薬局専門の転職サイトで、公開求人数61,000件以上。

薬剤師転職ドットコム :公開すると応募が殺到してしまう”非公開求人”が豊富にある。

両方の転職サイトを活用した方が、漏れなく転職候補の薬局を紹介してもらうことができます。

だけど、「2つもの転職サイトに登録するのは大変だな!」と思うのなら、ファルマスタッフの登録がおススメです。

ファルマスタッフは薬局専用の転職サイトで、登録薬局数はダントツに多いです。

”登録薬局数が多い”=”転職候補の薬局が多い”=”転職候補の薬局の漏れが少ない”ということです。

間違っても、転職コンサルタントの押しが強すぎて、「転職先の薬局のことがあまり分からないまま転職をさせられた」なんてことのないようにしましょう。

転職サイト選びを間違わなければ、こういった失敗は防げるはずです。


ただし、転職サイトだけに頼るのも危険です。

なぜなら、

  • スタッフ同士のコミュニケーション
  • 薬局全体の雰囲気

といった「自分に合っているかどうかの雰囲気」は、店舗見学で「職場の雰囲気」を自分で感じるしかないためです。

いくら転職サイトが、「この薬局は、スタッフ同士のコミュニケーションがとれているので、人間関係で困ることはないでしょう」と教えてもらっても、自分がスタッフに馴染めるかどうかは、自分にしか分からないですよね。

そのため「自分もこの店舗で仕事ができそうか?」を判断するために、

店舗見学をして、

  • スタッフ同士の会話
  • 調剤室内の雰囲気

を肌で感じましょう。

”イメージ”と”実際の店舗”とは違っていないのか?

ここまで読んで、「店舗で働いている自分をイメージする」と言っても「実際に働いてみないと分からないのでは?」と思われるかもしれませんね。

もちろん、実際に働いてみないと分からないことはたくさんあります。

とはいえ、転職というのは、「お試しで働いてみる」なんてことはできません。

だから、どうしても”賭け”になるのは仕方のないことです。

ただし、「転職=賭け」と言っても、転職後のミスマッチの確率を最小限におさえることはできます。

ミスマッチを最小限におさえる方法が、「働いている自分がイメージできるくらいの情報収集をする」ということです。

生々しい転職の失敗事例|反面教師にして”転職失敗を防ぐ”

事例1)募集要項どおりなのに、働いてみると何かが違う

今まで働いていた薬局は、残業があまりにも多く、月2回は、週末も出勤する日々が続いていました。

家族や子どもとコミュニケーションを取る時間もあまりありませんでした。

そして、「今しかない家族とのコミュニケーションを大切にしよう」と考え、転職に踏み切りました。

色んな薬局の募集要項をチェックし、「9:00~18:00、土日休み」という魅力的な勤務時間の薬局を見つけました。

「今が転職をするとき!」と思い、すぐに転職をしましたが、

  • 患者が多すぎて、外来中は薬歴を書く時間がなく、20:00まで残業。
  • おまけに、最近、土曜日も開局しはじめたため、月2回は土曜日も出勤。

結局、転職前の薬局と勤務時間は同じ。。。 転職をした意味がなかった。

原因

募集要項に書かれている勤務時間は、薬局が公に届け出ている勤務時間です。

実際の勤務時間は募集要項には書かれていないのです。

また、募集要項に書かれている休日の情報も、薬局の募集要項が定期的に更新されていないと古い情報かもしれません。

面接のときに、しっかりと勤務時間や休日のことを確認する必要があります。

さらに、中小規模の薬局だと、面接は、管理薬剤師ではなくて、社長が面接相手のこともあります。

社長は、現場スタッフの勤務状況を知らないケースが多いため、面接で”現場の勤務時間”を知ることはできません。

そのため、”転職のプロ”である転職サイトに、”現場の情報収集”をお任せした方が良かったでしょう。

事例2)OTCに積極的な薬局だから転職したけど、現場スタッフはOTC興味なし

セルフメディケーションのアドバイスができる薬剤師になりたいと思い、OTCの知識を得ようと転職をしました。

転職先の会社のホームページには、セルフメディケーションに力を入れていると書かれていたので、自分にピッタリな薬局だと思っていました。

しかし、セルフメディケーションに力を入れているのは”社長の思いだけ”で、実際の現場の薬剤師は、セルフメディケーションどころかOTCの販売すら嫌がる状態でした。

自分がいくら店舗でセルフメディケーションを頑張ったところで、周りからは「利益の低いOTCなんかより、利益の高い処方箋枚数を増やすことを考えろ」と言われます。

原因

薬局のホームページだけを見て、「会社の思い=現場の思い」と思い込んだようです。

「自分はセルフメディケーションをするために転職をしたい」という”思い”を店舗見学のときに、現場に伝えるべきでした。

さらに、現場がOTCにどれくらい力を入れているのかを店舗見学のときに確認しておくべきでした。
(取り扱っているOTC、販売実績など)

「自分のやりたいことが、現場も力を入れていることか?」ということが分かっていたら、「現場がOTC販売を理解してくれない」という転職後のミスマッチが防げたはずです。

事例3)自分がいままでいた店舗とは、仕事のやり方が全然違って、続けていける自信がない

自分がこれまでに働いていた薬局では、スタッフ同士でコミュニケーションを取りながら仕事をするというスタイルが当たり前でした。

例えば、「私、次の患者さんの服薬指導に入るから、〇〇さん(薬剤師名)、この患者さんの監査をお願いね!」という感じで、業務全体がスムーズに回るように、薬剤師同士で声をかけ合っていました。

だけど、転職後の薬局は、スタッフは「自分が与えられた仕事は”自分だけ”でやり遂げる。」というスタンスで、スタッフ同士の会話が全然ありません。

このやり方でも、仕事が滞ることはないので問題はないのですが、自分の仕事のスタイルとあまりにも違いすぎます。

みんなが黙々と仕事をしている職場の雰囲気に耐えられません。

原因

勤務条件は、募集要項のとおりで残業もあまりなく、問題はなかったです。

だけど、職場の雰囲気は自分に全然合いません。

募集要項のチェックだけで安心してしまいました。

面接の後に店舗見学をしなかったので、職場の雰囲気を確認しないまま転職をしてしまったのが原因です。

以上の失敗事例に共通する問題点

以上の事例は、実際に私が知っている「転職後すぐに退職」した薬剤師の実話です。

どの事例も、事前に転職先の店舗情報を詳細に把握していれば、転職後のミスマッチを防げた事例です。

そのため、転職先の事前の情報収集は、転職後の仕事がイメージできるくらいの情報を集めましょう。

方法は、

  • しっかりと情報収集が出来る転職サイトを活用すること
    薬局の内部事情に詳しいサイトは、

  • 店舗見学で”職場の雰囲気”を感じ、”スタッフ同士のコミュニケーション”を確認すること

で転職失敗は防げます。